お茶

歴史の香り高いロゴ

クスミティー

 

クスミ愛好家なら一マイル先からでもクスミティーを見分けられます。なぜならどの箱や缶にも必ず付けられているクスミティーのロゴは、人目を引くだけでなく特徴的だからです。このブランドロゴは一体何を表現しているのでしょう ? 「楕円形に描かれた景色」という人もいるでしょう。もしくは、「ブランドネームの周りの花」。惜しい ! このロゴをもう少しよく見てみましょう。このロゴにはそれだけの価値があるストーリーがつまっています。時代と共に多少手が加えられたものの、これはクスミティー創業当初に設立者パヴェル・クスミチョフ自身が手がけたロゴデザインなのです !

 名前と年代

会社設立年の1867がブランドネームの上に入れられています。クスミブランドは今から150年前にロシアで全てが始まりました。パヴェルがサンクトペテルブルクのお茶配達の仕事につくために、生まれ故郷の村を旅立ったのは14歳の時のこと。年若い少年の才能に気づいた主人は、お茶に関するすべての知識を教え、1867年に結婚祝いとしてブティックを贈りました。こうしてパヴェルは美味で大胆なブレンドティーの独自のラインナップを作り始めましたのです。

華麗な生誕の地

ブランド名の後ろをよく見ると、様々な魅力に溢れる大都市・サンクトペテルブルクの歴史的建造物の造形ラインに気づかれると思います。パヴェル自身によって描かれたこの線画は、市内で最も壮大な宗教建築物である、聖イサアク大聖堂の有名なドームを表しています。フランス人建築家のオーギュスト・リカール・ド・モンフェラン監督の下、この巨大建築物は完成に40年の歳月を要しました。1819年に定礎したこの新しい建物は、クスミティーが生まれる数年前の1858年に完成したのです。

さらにロゴデザインをよく観察すると、ネヴァ川の川面に映る大聖堂が目に入ります。この幅の広い堂々たる川には、サンクトペテルブルク市内だけで300以上の橋がかかっています。そして、左寄りに一頭の馬のシルエット。これはただの馬ではなく、18世紀初めにこの都市を建設したピョートル大帝を讃えて建造された有名な騎馬像、「青銅の騎士」です。この文化の珠玉も、フランス人アーチストで、エチエンヌ・モーリス・ファルコネという名の彫刻家の作品です。「青銅の騎士」は1782年に、エカチェリーナ2世により落成、期せずしてネヴァ川に面して建てられています。実際にこの銅像を訪れてみるとわかりますが、騎士は川の方向を指さしています。

茶の花

パヴェルはこのロゴに、白い花弁と金色の花芯(かしん)で知られる茶の花を数輪あしらって仕上げました。クスミティーの茶缶の蓋にも描かれているこの図柄は、時代を超えたこの飲み物のナチュラルでデリケートな本質を思い起こさせてくれます。しかし、この花を中国で伝統的に生産される芸術的な花茶と混同してはいけません。花茶とは、茶芽に含まれる薬用成分を配合した食用花を隠し入れて作ったお茶で、熱湯に入れると花が開く仕掛けのものです。

 さあ、これがクスミのロゴデザインに隠された秘密のストーリーです。